2024年12月に読んでいる将棋の本は、藤井猛『角交換四間飛車を指しこなす本』(浅川書房、2014年)です。
私は基本的に居飛車で戦いますが、対右四間飛車の時だけ、四間飛車を採用することが増えています。そう思って、四間飛車に構えたところ、相手が右四間飛車で来なくて、別の戦型になることもあります。そうなると、角交換を含めた力戦になることも多く、本書を手に取りました。
まえがきに「角交換四間飛車といえば、(中略)いわばB級戦法でしかなかった。(中略)実は本格的で、とてつもなく優秀な戦法なのではないかと感じた」と藤井先生は語っています。
単なる四間飛車ですと、角交換は基本的に避けます。良きタイミングで角道を開けるかどうかが勝負の分かれ目となることが少なくない。
対して、角交換四間飛車は、強力な攻め駒の角を手持ちにしているスリリングさとダイナミックさがあり、それを本書で一問一答形式で教えてくれています。
角交換になると、いわゆるバランス型に構えるのかなと思っていましたが、囲いは美濃囲い。これが私にとっては意外。かといって、角を打ちこまれる隙が多いかというと、それほどでもない。玉周りは美濃囲いでしっかり囲ってあるので、多少激しい戦いになっても大丈夫。これはたしかに魅力的な戦い方かもしれないなと私も感じました。
角交換をした後は、飛車を8筋に配置し直すことが多いようです。四間飛車というより、向かい飛車についての解説という印象も若干あります。