中原誠『実戦式詰め将棋 10の手筋で初段になる』

3級への技法

2024年8月に読んでいる将棋の本は、中原誠・監修『実戦式詰め将棋 10の手筋で初段になる』(池田書店、2005年)です。

詰将棋を解いて終盤力を上げようと、またまた詰将棋本を手に取りました。サブタイトルに「九級から初段まで」とあるのに惹かれました。古い棋書なので、2024現在は絶版のようです。古本で入手しました。

10の手筋というのは、たとえば「捨て駒で守りの駒の移動を図れ」など、詰将棋を解く上でよくある手筋です。本書特有の珍しい手筋があるわけではありませんが、初心者・級位者にとっては、コンパクトな復習になっていて良いと思います。

さて、自分の級位ならば3級くらいまでは楽勝でしょうと、本書に取り組み始めましたが、6級あたりから解けない問題がちらほら出てきてしまいました。自分の読みの力の無さに愕然です。同時に、攻撃力や終盤力がまだまだと思っていたので納得でもあります。これではまだまだアマ初段は遠いぞ、と気が引き締まりました。

また、解けない問題にも、いくらか傾向があるように感じます。たとえば、合駒効かずの詰め上がりですと、私の頭の中では合駒できるじゃないかで思考が止まってしまうことも少なくありません。解答を見ると、あっ、それで正解だったのかと気づくのです。人それぞれ、苦手な寄せ形、詰め方が存在しているのかもしれませんね。何度も繰り返し詰将棋の問題を解け、というアドバイスは、そういった面を考慮しているのかもしれません。

易しい問題から、だんだんと難しくなる、というのはレベルアップするには良い形式だなというのも素直な感想です。詰将棋本は、段級を示していることも多く、助かります。多くの定跡書や戦法書も、対象者をもっと分かりやすくして欲しいなと改めて思いました。

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