2024年6月に読んでいる将棋本は、宮田敦史『終盤のメカニズム』(マイナビ、2012年)です。
終盤力を上げたくて読みました。実はまだ半分も読んでいません。というのも、本書の第1章では、寄せや必至の基本的な形を解説してくれていますが、それがとても分かりやすい。他の棋書でも取り扱っていると思いますが、これほどコンパクトにまとまっているのも珍しいように思います。数日おきに最初に戻っては何回も読み直しています。忘れずに、ぱっと例題を解けるようであれば、先に読み進むといった具合です。
具体的な効果を狙ってそのような読み方をしたわけではないのですが、そうこうするうち、実戦で「ああ、これは詰みの形だな」「あと一手で必至に持っていけるな」と、以前よりはいくらか素早く的確に分かるようになってきた気がします。自分でも不思議ですが、そういえば、詰将棋をひたすら解いていると、そういう目が養われると聞いたこともあります。それに近いものでしょうか。効率的に終盤力を上げたい初心者・初級者には、本書の第1章はとてもおすすめです。
本書は、この後、受けや凌ぎの手筋、攻防手、実戦での切り口等々を解説してくれるようです。後半を読み進めるのが楽しみです。
追記
本書を読了しました。第1章は級位者にも本当におすすめの内容です。寄せの技術の基礎中の基礎がまとめられています。
後半は、やや高度な内容です。宮田先生の対局の解説も含まれます。有段者を目指すにはこれくらい知っておかないといけないと思いますが、級位者の私にはやや難解でした。