桂馬は、攻守ともにキーポイントになる駒だと思いますが、いつ動かすべきか私は悩みます。
桂馬を動かすことに戸惑う
私が桂馬を動かさない主な理由は、次の通りです。
- 桂馬は、一度跳ねてしまうと元に戻れません。
- 桂頭は弱く、攻めの標的にされます。
- 桂馬が初期位置にいれば、居飛車の場合には、飛車のコビンを守ってくれています。相手の角の侵入も防いでくれています。端攻めの守りにも利いています。
- 初期の桂馬が跳ねる位置は特定され、警戒されやすい。
こうして挙げてみると、理由のほとんどが守勢で消極的ですね。
相手の攻めを待ち受ける、そのために桂馬を備えるという棋風になっているようです。
強い人ほど、ぽんぽん跳ぶ
プロや有段者の対局を見ると、たいてい、桂馬2つのうち1つはわりと早くに跳ねます。序盤にこうも簡単に跳ねても大丈夫かな、と思うくらい動かします。
けれどやはり、桂馬が一度跳ねれば、中段の攻めにも守りにも厚みが出ます。相手が迂闊に踏み込めないマスが2つできるからです。さらにもう1回跳ねれば、敵陣への足掛かりができます。
角道を開けて、角のにらみを利かすのと似ているでしょうか。
そんな風に私も考えることができるようになって、桂馬の片方は、できるだけ跳ぶようにしました。
もちろん、桂頭への配慮は欠かせなくなります。心配事が1つ増えたなと思いますが、他の人も、その手間をかけて、桂馬の威力を通しているのだなと分かりました。
桂馬を跳ばなかった私は、ある意味、面倒事を嫌って、攻めの手段を1つ使っていなかったのだと思いました。
棋譜並べをしていると、銀や飛車を先回りさせて、桂馬をカードしつつ、攻める姿勢も忘れない、という局面が見えてきたりもしました。
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