将棋で「玉の守りは、金銀3枚」とよく言われます。
また、戦力は兵数の二乗に比例する、と言われることがあります。
この2つの格言を合わせて、玉の固さを考えてみたいと思います。
1枚はがされると防御力半減
玉金銀の連結の仕方にもよるとは思いますが、玉の固さ・防御力を
「玉+金銀3枚」: 4枚*4枚=防御力16ポイント(100%)
と仮定します。
枚数が変わると下記の通り。
「玉+金銀2枚」: 3枚*3枚=防御力9ポイント(56%)
「玉+金銀1枚」: 2枚*2枚=防御力4ポイント(25%)
「玉+金銀4枚」: 5枚*5枚=防御力25ポイント(157%)
金銀1枚をはがされると、その度に玉の守りがほぼ半減してしまう、という見方ができます。
3枚:2枚=100%:67%(つまり33%減)ではなくて、防御力50%減という見方の方が、たしかに実感に近いかも。
たった1枚ですが、やはり2枚で守るのか3枚で守るのかは、数値的に見ても大きく違うようです。
守りの桂馬の価値
囲いの多くは、実際には桂馬も加わっています。
仮に、桂馬は、金銀の半分の兵力と仮定すると、下記のとおり。
「玉+金銀3枚」(桂馬なし): 4枚*4枚=防御力16ポイント(100%)
「玉+金銀3枚+桂馬1枚」: 4.5枚*4.5枚=防御力は約20ポイント(125%)
「玉+金銀2枚+桂馬1枚」: 3.5枚*3.5枚=防御力は約12ポイント(75%)
「玉+金銀1枚+桂馬1枚」: 2.5枚*2.5枚=防御力は約6ポイント(38%)
「玉+金銀4枚+桂馬1枚」: 5.5枚*5.5枚=防御力は約30ポイント(188%)
桂馬の働きをどのように見るかかによりますが、やはり金銀3枚でしっかり玉を守った方が、数値的には安全のようです。
かといって、桂馬2枚を攻めに繰り出せば、玉の守りはいくらか手薄になる。桂馬1枚は、もしもの守りのために残しておくのが普通でしょうか。
また桂馬の守りを活かすためにも、中段で構えるのではなく、下段で構えておく、左右どちらかに寄っておくのが無難でしょうか。
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