対局より事前勉強

2級への技法

私はいま、1日の対局数を基本3局としています。『将棋ウォーズ』で無料で対戦できる分だけです。1年くらい前までは、対局すればするだけ学ぶものが多かった記憶がありますが、半年ほど前から(3級に上がった頃から)、その効果・効率がだいぶ落ちてきているなと感じ始めました。

将棋そのものは楽しいので、勝っても負けても、また戦いたくなります。けれど、1日にたくさん戦ったからといって、棋力が徐々にでも上がるかというと、そうでもなくなりました。頭が疲れてしまうだけです。遊びと割り切って臨むならよいですが、将棋が強くなりたいので、将棋を遊ぶだけにはしたくない。

負けが続くと、次には勝ってやると意気込み、あるいは、負け続けたくないと怯え、打つ手が乱れる傾向が私にはあります。そんな対局を続けても、得るものは少ないでしょう。将棋を一日中、冷静に指していられる体力や精神力を身につけたいわけでもありません。

また、級位者同士の対局が主なので、お互いに拙いミスも少なくありません。今後に活かせる新たな気づきを得られるというより、ミスをした局面の反省をするだけになりがちです。

なので、最近は、対局よりも事前勉強に時間を割くことにしました。一般には「研究」という呼び方をすると思いますが、私のような実力では、それはおこがましい。「事前勉強」と自分では呼んでいます。

定跡書やプロ棋士の棋譜、アマ高段者の実況は、格好の勉強材料です。自分の拙い棋譜を分析したり反省したりするよりも、得るものが多くなった最近です。学び事というのは、まず巧い人の真似をしてみることから始めるのがよいとも言いますが、将棋もそれと同じかもしれません。特に、自分が苦手としている戦型・戦法を絞って学ぶと、序盤・中盤までは形勢互角で戦える事が増えました。

定跡書では、たとえば「これにて先手勝勢」で解説が終わっていることもしばしばです。その後、詰みまでどうなるか気になってしまいますが、ソフトで解析させてみると、なるほどなという崩し方や寄せ方を示してくれたりします。詰みまで事前にきちんと読みを入れておくと、まったく同一でない終盤の局面でもきっと役に立つことはあるだろうな。詰将棋とはまたちがった終盤の鍛え方だなと思っています。

そういえば、対局は事前の研究をぶつけてみる場であって、何の準備も試みもなく対局してはいけない、といったアドバイスを聞いたような覚えもあります。

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