含みのある手、裏のある手、逆用する手

中盤

高段者との対局が最近増えてきました。ただ、なすすべもなく、負けてしまうことも多い。どうしてかと振り返ると、私の攻めの狙いが分かりやすいのも原因の1つだろうと思います。将棋について一通り知っている高段者から見れば、私の攻めなど全てお見通し。

たとえば「君は銀を使って攻めようとしているんだね。だったら、先に受けておくよ。もう簡単に突破はできない。さあ、どうする。」といった感じなのでしょう。

あるいは「歩を捨てようとしているんだね。よし、その歩はもらっておくよ。後で君の桂馬の前に打ち付けさせてもらうからね。」といった風に逆用してくる。

私も相手の手を見て、攻めを組み替えようと試みますが、もたもたし始める。攻めが迷走気味になる。そうこうするうち、高段者の鋭く速い攻めがこちらに突き刺さる。

私の攻めは、サッカーでたとえると、一直線にドリブルで突破しようとしている。パスもフェイントも無い。だから相手は、向かってくるその先で対策すれば大丈夫。私は、突破できないと分かってから、どうすれば良いか考えだしている。

これから先、高段者に立ち向かってゆくためには、含みのある手、裏のある手、逆用する手が必要なのだろうなと感じています。

何を狙っているのかよく分からない、2つや3つの攻め口が見える手。

分かりやすく攻めておいて、それはフェイク。相手が対策のため陣形を変えた処で、本当に狙いたかった筋を攻める手。

相手の攻めを正確に予測して、その攻めの対応に追われていると見せつつ、その反動を利用する手。

つまり、こちらの攻めの狙いを相手に分からせず、かつ、相手の読みの外を狙うこと。

攻めの速さは大事ですが、一直線の攻めではもう通用しない相手になっている。2段階、3段階の攻めの組み立ての方が結果としては、速く的確な攻めになりうる。

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