2024年8月に読んでいる将棋の本は、中村太地『中村太地の角換わり 最先端への道案内』(マイナビ、2014年)です。
角換わりで先後同型に近い局面になってしまうと、どう打開してよいか分からず、本書を読み始めました。ただ、本書は、私にとってはかなり難解です。一冊の中に角替りの歴史から、(出版当時の)最新型まで盛り込まれていて、分岐や符号も多いです。一頁にぎゅぎゅっと膨大な角換わりの展開が詰め込まれていますので、頭の中で局面をしっかり進められるか、あるいは、棋譜並べをしながらでないと、内容がしっかり頭に入ってきません。級位者にとっては取り組むには少し早すぎたと言えそうです。
ですので、今のところ流し読みをしています。細かな符号まで逐一追えないけれど、角換わりにはいろいろな分岐や応手があるが、要となるのはここなのかな、という雰囲気や感覚を感じるように読むことにしました。そういう棋書の読み方もありかなと思うことにしました。しっかり読み込むのは、もう少し棋力が上がってからにしたいと思います。
さて、角換わりというのは難解なんだ、持ち駒に角があるからダイナミックな展開になりがちなんだ、ということを改めて感じて、なんだか気持ちが落ち着いたというのが素直な感想です。私が定跡を知らないから角換わりが難しいというのもありますが、たとえ知っていても形勢互角、研究課題という局面も多数ありました。
他にも角換わりで気づいた点を挙げると、以下になります。
・有効な手筋や角の放ち所というのは重ねて出てくる。それらは頭に入れて置いた方が良い。
・自分から仕掛けた場合には、攻めが途切れないようにしないといけない。もし相手がしっかり受けきれば、持ち駒の角も合わせて、強力なカウンターを仕掛けられてしまう。
・角を手放して僅かでもリードを得るか、あるいは、手放さずに後々効果的に打ち放つか。それもケースバイケースである。場合によっては待機戦術が一番有効・無難だ。
私のような級位者ですと、角換わりになって局面がよく分からなければ無理に打開せず、千日手覚悟でじっくり駒組みを進める、というのでもよいのかもしれません。