私は攻めが巧くないので、終盤でもたもたしてしまいます。それは逆転の余地を生み出してしまうので、なんとか改善できないかと最近考えています。
どうしたら効果的で速い攻めができるか。特に、たった一手でも貴重な将棋の終盤においてどう成し遂げるか。プロ棋士やアマ高段者の解説を聞いていると「ここが筋だね」「急所をつかれましたね」といったセリフが聞こえてきますが、それはどこなのでしょうか。特に、相手の囲いがまだまだしっかりしている状況でもそれは存在するものでしょうか。
私なりにとりあえず考え至った、将棋の終盤における本筋は次の2つです。
(1)相手の玉頭および隣の筋
(2)相手の歩の裏側
この2つを兼ね備えた、
(3)相手の玉頭付近の歩の裏側、が最も攻めるべき箇所です。
二つに共通するのは、いずれ相手玉に決定的に迫るには、相手の歩が守りに働かない箇所を、こちらは歩またはと金で攻めたいということです。相手の囲いの金銀を剥がすのに、こちらも金銀を使っては、戦力差はなかなか簡単には開かないからです。
たとえば、居飛車対振り飛車であれば、居飛車は2筋を突破できることがある。そこから、と金を作って迫っていくと6手はかかる。持ち駒の歩を打つ、と金になる、3筋、4筋、5筋、6筋と迫り、ようやく相手の囲いや玉に届く。それでは遅い。相手の玉頭付近を直接叩かないといけない。
相手の玉頭付近めがけて、こちらの歩を前進させるならば、たいてい1手か2手で、歩を捨てることができる。もし相手がこちらの歩を取らなければ、その歩は拠点になることができる。だから、相手はこちらの歩を取らざるを得ない。すると、相手の歩が囲いから遠ざかる。それはもう次に、相手の歩の裏側に、歩を打ちつけたり拠点を作ったりするスペースができたことを意味する。それこそが確実に、相手の守りを薄くして、こちらの攻めを効果的にすることにつながる。相手がそれを脅威に感じるならば、手番も握り続けることができる。歩を突くなんて、遅そうに見えるけれど、相手玉に真に迫れる本筋の攻めだと思います。
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