攻めていれば手になる

1級への技法

私はここ数カ月、攻めの棋風を強めようとしています。決して無理攻めはしないけれど、いつまでも自陣整備にあけくれたり、相手の出方に対応していても仕方がない。どこかで区切って、攻めに転じなければと強く思うようになりました。

そうして相手を攻め立ててみると、これが意外と手になることも多い。自分でも意外でした。単発の攻めに終わるのではないかという思い込みが強かったようで、実際はそうでもない。

最初の攻めで、決定的な打撃を与えることはできなくてもいい。すこしでもポイントをあげられればいい。持ち駒が増えたり、相手陣が乱れたりする。そうすると、第二の攻撃を考える余地が生まれる。

加えて、相手が僅かでも受け間違えてしまえば、優勢に踏み込めるほどの隙が生まれるかもしれない。そこから攻め続け、さらに相手のミスが出れば、勝勢まで視野に入る。

そう、こちらの攻めが完璧でなくてもいい。相手の対応によっては、当初目論んでいた以上の戦果となる余地がある。そこに至るためには、受け待っているだけではいけない。攻めている中で、あわよくば辿り着くもの。

勝率で言うと、私は受けが強かった時期、基本的に3割を超えることはありませんでした。地力がついてくれば、いくらか勝率は上がってゆきますが、同じくらいの棋力の対戦相手ではどこかで天井がある。つまり負け越す。受けきれない連続攻撃、受け間違ってしまった攻撃の余地があるからです。

対して、攻めに重きをおいてゆくと、勝率5割以上を望めるという気がしています。相手も攻めてくれば、どちらが有効かつ速い攻撃となるかの争いとなり、棋力が同じ程度ならば、それは時の運の要素もある。だから勝率は五分五分までもってゆける可能性がある。

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