詰将棋と解答時間

1級への技法

詰将棋の本では、問題の難しさによって「1分で解けたら初段」といった風に設定されていることがあります。

そのような指標はなにか役に立つのかな、単に棋力を測定するだけかなと、私は最初、思っていました。

最近になって、ようやく私にもその意味が分かってきました。

たいていの対局では、持ち時間に制限があります。ネット対戦では尚更、持ち時間が短いことが多いです。互角以上の相手であれば、中盤まででかなりの時間を使っているはず。終盤では3分も残っていないことも少なくないように思います。場合によっては秒読み30秒に入っていることもあります。自分がいくら勝勢であっても、短い時間の中では判断を間違ったり、あるいは、詰み上げまでゆかないこともあります。勝ちを逃さないためにも、速く正確に詰ます力が必要だということです。

あるいは反対に、もし劣勢であったとしても、攻勢に出るべきかどうか、そのために、自玉に寄せや詰みがあるのかどうかを速く読む必要があります。

プロの対局では、実戦的にもう勝ちが無い、形勢に差がついたと分かった時点で投了となることが多いですが、アマチュア同士の対局ですと、最後まで戦うことが多いように思います。そこでアマならではの逆転劇も起こりえます。終盤の時間が限られた中で、落ち着いて、フルスピードで、間違えずに、読み切るというのは、ある程度の訓練が必要だと思います。

5手詰めや7手詰めの詰将棋を速く解く。ぱっと見で解ければ理想。難しい詰めでも、できれば30秒以内で解くというのは、アマ初段になるためには必須の条件かもしれません。

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