私は居飛車なので、これまでずっと、初手2六歩としてきました(後手番なら8四歩)。まず飛車先の歩を1マス進めるという指し方は、なんとなく居飛車にとってのプライドのような気がしていました。
ですが、初段を目指す戦いの中で、この初手2六歩にこだわると、少し戦いづらい気がしてきました。別の言い方をすると、角道を開けるタイミングが意外と難しい。相手の出方によっては7六歩と進める(後手番なら3四歩とする)のが悩ましい。時には角道を開けるタイミングを完全に逸してしまうこともあります。
角道を閉ざしたまま戦う方法もあるとは耳にしています。ただ私にとっては、角道を閉じたままだと、初級者の頃からいろいろ試してみましたが、攻めるにも守るにもやりづらい。角を移動させて使うにも手数がかかってしまう、という気がしていました。
飛車先を突いた後、次に7六歩と進め、角道をできるだけすみやかに開ける、という流れもあります。ただ、それでも、今の私より強い人と当たると、どうにもこうにもやりづらい印象です。どこか一手遅れている印象なのです。飛車先の歩を進める初手2六歩を後回しにできた、それよりも優先すべき手がある、とも言えます。
実際、私より強い人で居飛車でも、初手7六歩と角道を開けてくる方は少なくない印象です。たとえ居飛車であっても、最初に角道を開けるのも有りなのだなと思いました。
なので、最近の私は、初手7六歩を採用し、まず角道を開けることにしました。特に後手番では必ずそうするようにしました。この方が、角周りの窮屈さがすぐに解決されて、囲い方の選択肢も増えます。角交換に対する抵抗感も今は無いので、そうなったらなったで別に構わない。もし横歩取りをされても、角を使える方が楽です。または、相手はこちらが居飛車なのか振り飛車なのかを判断しずらいようで、その点でも序盤の進み方をいくらかゆっくりにできました。
自分のつまらない居飛車プライドから解放されて、ずっと将棋の序盤が指しやすくなった印象です。おそらく今の私には、初手2六歩とするだけの居飛車の力量がないのだと思います。その事を素直に認めて、今は初手7六歩を基本としています。
それにしても、初手にどうするかで悩み出すなんで、将棋は奥深く面白いです。
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