自分から仕掛けて、小競り合い

5級への技法

私の棋風は、守りが主体です。最近、それではこれ以上の将棋の上達が望めないかなと悩みだし、攻め将棋にも取り組んでみることにしました。

自陣の守備がある程度整った段階で、自分から仕掛けて、小競り合いを始めてみます。ところが、やはり上手くゆかない。

なぜ上手くゆかないのか、大まかにまとめると次の3つでした。

一つ目は、やはり攻め方がよく分かっていない、知らないということ。私は攻めについてはまったくの初心者同然でした。私にできるのは、せいぜい、歩をぶつけたり、銀を進出したりする程度。5段目までの侵攻で留まってしまいます。そこから先、どうやって相手陣を切り崩していったらよいか、よく分からないのです。さらに攻めようとすれば、やはり無理攻め。空振りの攻撃、駒損の結果になりがちです。攻めの手筋、仕掛けの方法、嵌め手や戦法、そういったことに無知過ぎました。

二つ目は、攻めに意気込み過ぎるあまり、自陣が薄くなってしまうということ。歩と銀だけでは攻め駒が足りず、思い切って金や両方の桂馬を繰り出してしまう時があります。それで上手く決まればよいのですが、上述の通り、攻めが途切れがち。均衡を保ったまま態勢を立て直せればよいのですが、強い人との戦いになればなるほど、その瞬間を突かれ手痛い反撃をされてしまいます。攻めは飛角銀桂と言いますが、この4枚だけで局面を打開できる術を身につけなければなりません。

三つ目は、自陣の守備が、攻め将棋に適していないということ。私はどちらかと言うとバランス型に守ります。薄く広く駒を配置します。玉も積極的に守りに参加します。自玉を完全に囲っていないとも言えます。けれど、それがいけない。小競り合いのつもりが、銀交換や桂交換程度で済まず、本格的な戦いに発展してしまうことがあります。こちらの攻めが途切れれば、相手からの逆襲。玉を囲っていない私は圧倒的に不利です。相手から攻め込ませるならばバランス型の守備もよいのでしょうが、自分から攻める場合には玉金銀が密接した強固な守り、すぐに王手がかからない布陣が必要だと気づきました。少なくとも今の私の守備の技量からはそうです。

自分から攻めてみて、気づきも得られたので、その点は大いに学びになりました。攻め方を学ぶと同時に、自陣の在り方も、今後考えてゆかないとなと思っています。

【関連】

飛角銀桂、連動す

拠点を残すように攻める

良い手を狙わない

仕掛けのパターンを持つ

タイトルとURLをコピーしました