どこが筋か

3級への技法

町道場の指導対局や高段者の解説では、「ここが筋だよね」「急所はそこ」「一目、歩を叩きたい」といったセリフがぽんっと出てきます。

その方向で指し進めてゆくと、たしかに局面が優勢になったり、相手の陣形を崩すきっかけになったりしているのです。

私のような級位者からすると、その手を見てはじめて好手だなと分かる場合と、それほど有効でもなさそうな手なのに後から効いてくる場合と、どうしてそこを攻め立てるのか全く分からない場合と、3つのパターンがあります。いずれにしても、攻めるべき箇所に気づいていないということです。特に後者2つの場合、単に歩を突き捨てているだけ、その後、なにが起こるのか想像もつかない。あるいは、相手の飛車が構えている強固な筋なのに、なぜかそこを攻め始める、といった事も多いです。

どうしたら、どこが攻めの筋なのか、分かるのでしょうか。読みの深さや広さの差だなという気もしますが、なにかコツや指標はあるものでしょうか。

角頭や桂頭が弱いのは、私でも分かります。相手玉の付近で戦いを起こすのも有効でしょう。金を斜めに誘ったり、銀を真上に進ませたりも、元の位置に戻れません。歩を進ませれば、駒を打ち込むスペースができたり、垂れ歩をできたりします。

けれど、高段者たちの筋の見抜き方は、そういった基本的な手筋、攻めの方針とはちがうように私には感じられます。理論的にどうこう、十数手先まで読んでどうこう、ではない。勝負勘、鋭い攻めの感覚、急所への嗅覚といった呼び方の方がしっくりきます。

【関連】

終盤における筋はどこか

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詰めろの意識

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