石川泰『将棋 とっておきの速度計算 ー逆転負けを減らす5つのパターンー』

1級への技法

2023年12月に読んだ将棋本は、石川泰『将棋 とっておきの速度計算 ー逆転負けを減らす5つのパターンー』(マイナビ出版、2021年)です。

気になるタイトルだったので、ずっと前から購入しようか迷っていました。最近、自分からも積極的に攻めるようになって、相手との攻め合いになる対局が増えてきました。どちらが先に決定的な局面に持ち込めるか、詰ませられるかの勝負も、本当にたくさんあるのだなと感じ、いよいよ本書を手に取りました。

私のような攻めの初心者にも分かるような、とても簡単に速度計算できる方法があるのかなと、変に期待していましたが、そんなものは将棋にはありませんでした。地道にどちらが先に詰ませられるかをきっちり読むしかありません。そうですよね、一手勝ちできるかどうかを、だいたいで計算できるわけはありません。ただ、その読みにもパターン化できる面があり、それを本書で解説してくれています。パターンを身につけておく、というのは有効な上達方法ですよね。

副題には「5つのパターン」とありますが、内容的には「手抜いた場合(一直線に攻め合った場合)」「自玉の受けを考慮した場合」「相手の受けを考慮した場合」の主に3つのパターンの速度計算する時のコツを解説してくれています。練習問題は簡単な局面から始まりますが、5手詰めや7手詰めがある程度解けるようになってから、あるいは、囲いの崩し方を少し学んでから、本書を読む方がよいと思います。

問題が難しくなると、私の場合、自玉の方も相手玉の方も、5分くらいずつ読まないといけません。場合によっては、そもそも詰みがあるのかどうか、必至を掛けるべきかどうかも読めません。終盤でこれでは時間切れ負けをしてしまいそうです。詰将棋での鍛え方がまだまだ足りないと思い知りました。

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