私が将棋ウォーズで4級から3級になった頃、何に取り組んでいたかと思い返してみると、攻め方を身につけようとしていました。
それまでの私は、自分の棋風は受け将棋だ、カウンター狙いでいい、と割りきって戦って来ました。どこからどう攻めてよいか、まったく分からなかったからです。後々の攻めのために歩を捨てるといった発想はなく、歩をぶつけたら取られてしまって困るだけじゃないか、いったい何をすればいいんだ、という程度だったのです。効果的な攻めのために、飛角銀桂を連動させる、といった視点も、もちろんありません。
けれど、どんなに受けの技術が上がっていっても、勝率は上がってゆきません。級位者同士の対局なので、相手の方にもミスが出ます。それでも4回に1回勝てるかどうか。決して五分の勝負までもってゆけないのです。このままの指し方ではいけないと限界を感じ始めました。
4級に上がったのは2023年7月。そして、受け将棋の限界を感じ始めたのが3カ月後の10月頃。それから攻め方について我流で試行錯誤をしました。ところが、それもなかなか上手くゆかない。
さらに2カ月ほど経った頃、定跡書や戦法書を読み始めます。それまで難しいとあきらめていた棋書に取り組んでみたのです。そこには、具体的な攻め方が豊富に載せてある。囲いを覚えるように、攻め方も一定のパターンをまずは覚えるべきだ、と気づいたからです。誰でも知っている攻め方は棒銀ですが、それ以外にも成功しやすい攻め方が将棋にはたくさんあるのです。そこからは攻めの棋力の伸びが早くなったと思います。2024年2月には3級へ昇級できました。4級から3級まで回り道をしながら約半年かかりましたが、もし効率良く攻め方を学んでいれば2カ月ほどで昇級できたかもしれません。
そういう経験からは、将棋ウォーズ3級になるには、攻めについて学ぼう、と言えそうです。5級や4級になるには、受けについてしっかりした基礎が必要です。その上で、攻めの強さも無いと、3級には上がれない。そんな風に感じています。
将棋ウォーズのマイページには「棋力レーダーチャート」があります。私が観察している限りですと、4級も3級も、2級から初段も、「守備力」については大きな差があるとは言えない。けれど「攻撃力」「終盤力」については、はっきりと差がある。級が上がるに連れて、それらの数値も高くなる傾向にあります。
3級の壁は高すぎる、3級に上がれずに悩んでいる、という人には、攻め方・仕掛け方の引き出しを増やすのが良いと言えます。戦法書一冊を読み込むのもよいでしょうし、一目の仕掛け本を繰り返すのもよい。最初は1つだけでもいい。どこからどう仕掛けたらよいか、その攻め方を覚える。こんな攻め方もあるんだな、次の対戦でそっくり試してみよう。それでいいんです。あるいは、思い切って、相手の攻めをぜんぶ手抜いてノーガードで攻めてみる。それくらいでもいい。最初は上手く行かないかもしれませんが、少しずつ攻め方のコツのようなものがつかめてくると思っています。
私もさらなる昇級を目指すために、もっともっと攻めの強さをアップさせたいなと今改めて思います。
【関連】