最近の私は、攻め将棋に励んでいます。
攻めの流れは、大きく次の6段階があるように思っています。
(1)仕掛ける箇所を探る段階
(2)相手の陣形を乱す段階
(3)拠点や成駒を作る段階
(4)駒得を目指す段階
(5)相手の囲いを崩す段階
(6)相手玉を寄せる段階
攻めに慣れていなかった頃の私は、相手陣がしっかりしているのに、強引に攻め始めたりしていました。せっかく作ったと金を、桂馬や香車を取るために、相手玉から遠ざけてしまうこともありました。駒得ばかりに目がゆき、相手玉へ十分に迫れるのに、攻め損ねるといった事もやりがちでした。さすがに攻め姿勢の対局を重ねてくると、それらは自重するようになりました。
攻めには攻めの勘所のようなものがあると思いますが、それが私にも少しだけ分かるようになりました。自分が攻めのどの段階にいるかを意識して、仕掛けから寄せまで順を追ってゆく、できるだけ一気呵成に行くのを心掛ける。
けれど、将棋はお互いに攻め合うもの。なかなかそうはゆきません。
特に、形勢互角かいくらか優位に攻めている局面で、相手が攻撃をしかけてきた時に悩みます。一手受ければ安全になりますが、そのまま防戦になってゆく可能性も否定しきれない。攻め続けるのも手段ですが、寄せや詰みまではまだ見えていない。そういう局面です。自分の経験に照らし合わせてみても、相手が無理と分かっていても反撃をしてきただけ、という時もあると思います。十数手先まではなんとか読めるので考えてみますが、それでも、まだまだ手が広く読み切れないことが多いです。
攻めに段階があるとしても、それは前進のギアです。ギアを上げ続けられれば、いつか勝利にたどり着けます。守りの一手は、後退とは言えませんが、前進ではないギアです。
(R)自陣に手を入れる段階
将棋にはこういうギアも存在し、また、いつでも採用できます。攻守のギアを切り替えるのが一番難しい。将棋に強くなるためには、この両方向のギアを上手く使えるか、その勘所が分かるかも大事だと、最近すこし気づきました。
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