五段と遭遇した

中盤

『将棋ウォーズ』の対戦で、五段の方と対局しました。

私は1級です。対局が分かった時、「えぇ! なんでやねん」と思わず口ずさんでしまい、続けて「そりゃ、こっちやわ、なんで1級やねん」と相手の方のつっこみも想像して、心の中でクスッと笑って緊張は取れました。

このところ、昇段が見えてきていて、二段や三段の方とも対戦が増えていましたが、さすがに五段相手は想像していません。びっくりしました。

五段と言えば、都道府県のトップクラスと聞きます。将棋YouTuberの方々にも少なくない印象です。通いの町道場で、五段以上の方は6人ほど知っていますが、平手で対戦したことはありません。いつも駒落ちで教えていただきます。4枚落ちか6枚落ち。それでも勝てた記憶の方が少ないです。そんな五段と対戦するなんて、きっとマッチングシステムの気まぐれでしょう。

さて対局内容は、序盤までは互角。角換わりの出だしだったので、当然の推移。

そして、相手が飛車先の歩を切って来る。

歩で受けるか、銀で受けるか。私にも迷うポイントだなと思えた。少し考え、節約して歩で受ける。

それが敗着と言えば、敗着。たったそれだけ。

銀でがっちり受けるのが最善で、それ以外は、ほんの僅か相手に形勢が傾く。

そこを五段の方は逃さず、その後も最善、最善で、優勢を拡大する。

中盤の捩じり合いはもちろん無く、あっさり詰まされる。

緊張も無く、気負いも無く、大きな間違いも無く、対局できたと言えばできた。

ただ、隙とも言えない僅かにできた綻びを、五段の方は決して見逃さなかった。

段級が違い過ぎるので、悔しさはありません。むしろ綺麗な寄せに、うっとりするほどでした。美しい刀で静かに切っていただいた。

初心者の頃、ネット対局はせず、ひたすら『ぴよ将棋』で対局していました。将棋AIのぴよ先生は、詰みが見えてくると、一気呵成に無駄なく寄せてくる。その華麗さを思い出しました。

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