最近の対局で、相手に敵陣突破され、こちらの囲いを崩しに迫られました。守りを固めようと、持ち駒の中から桂馬を使いましたが、これがとんと役立ちませんでした。
桂馬の守りは、自陣内に入って来ようとする敵の駒には働きますが、一度侵入してきた駒には無力です。歩とも違って、目の前の駒すら取り払えません。味方のどんな駒とも連結することができません。ちょっとした壁代わりにはなりましたが、本当に急場しのぎの使い方でした。もし桂馬を受けに使うならば、敵駒に侵入されないように使う。壁代わりに使うくらいならば、もしかすると回って来る攻めの手番のために取っておく。
桂馬の受けの力は限定的ですが、その独特の駒の働き方のおかげで、攻めに桂馬を使えると、拠点を作ることに役立ちます。その効きがマスを越えて働く唯一の駒だからです。相手がどんなに駒を使って壁を作ろうと、その奥に向かって矢を放つイメージです。