序盤で二手損している

1級への技法

最近の将棋の序盤では、相手の方の手を見て、その意味はなんだろうか、局面はどう変わっただろうか、と一度よく考えてから、自分の手を指すことを心掛けています。序盤ですからある程度、手順は決まっていますが、それでも尚考えてみるのです。いつもの手や予め考えていた手ではなく、真っ新な目で盤面を見て、改めて候補手を探す。序盤から読みに時間がかかりますが、そのことで気づけたこともありました。

私はどうやら序盤で無駄な手を、最低でも二手、もしかすると、三手や五手も指していたかもしれません。

たとえば、相手が端歩をついてきていないのに、自分から端歩を突く。居飛車の税金を先に払っておこうという魂胆です。けれど、その端歩が直ぐにあるいは後々でも役に立ったかというと定かではありません。もし相手が中央から急戦調で仕掛けてきたならば、端歩はほとんど関係ありません。

銀を繰り出す位置もそうです。相手の陣形や戦法がまだ明らかでないのに、自分だけの目論見で銀を繰り出していっても、銀交換すら叶わず、銀がそっぽで遊んでしまうこともあります。

自玉を戦場から遠ざけようと、端側に運ぶのは自然です。けれど、あまりにも早く動かしては、それを見て相手が玉頭戦や端攻めに切り替えてくるかもしれません。中央付近で少し態度を保留しておけば、他の陣形を選ぶことができたかもしれません。

そんな風に、今すぐ本当に必要ではない手がある。いずれ合流するだろうと甘く指している手がある。よく分からないから無難そうに見えて選んだ手がある。自分の目論見だけで進めた手がある。それらを除外してゆき、ぜんぶ合わせてゆくと、序盤で感覚的に二手の余裕が生まれました。

二手も真に有効な手を指すことができたら、局面はどんなに楽になるでしょう。もし終盤で二手も自由に使えるならば、勝勢まで持ち込めるほどです。

私は自分で攻めの準備が遅いな、相手からの急戦の仕掛けで潰されることが多いな、と思っていましたが、それは、序盤で無駄な手があったからのようでした。こうして生まれた余裕は、自分から攻め味を見せることにもつなげられ、序盤から中盤にかけて、いくらかスムーズに戦いやすくなったと感じます。

『将棋ウォーズ』の棋力レーダーチャートに「戦術力」があります。私はそれがずっと低いままで、気になっていました。戦術力は、定跡に沿った手を選ぶ確率が高いと、値が上がりやすい、と聞いたことがあります。自分では、序盤の基礎はできていると思っていましたが、まだまだ無駄な手が多く、洗練されていなかったからだ、と納得できました。

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